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春季特別展 平山郁夫展 [美術館  ARTNEWS アートニューズ]

春季特別展 平山郁夫展

 

 

 

平山郁夫-流沙浄土変.jpg 

「流沙浄土変」1976年 株式会社ジャパンヘルスサミット蔵

 日本画壇の重鎮として名高い平山郁夫(1930-2009)は、自らの被爆の体験から、仏教への深い思いと平和への切実な祈りを込めて、独自の画境を切り開いた。

仏教への関心から、日本文化の源流を求めてシルクロードを訪ね、壮大な作品の数々を生み出した。

また、世界の文化遺産保護活動に精力的に取り組んだことでも有名。

 この展覧会では、シルクロードの本画や大下図のほか、故郷の瀬戸田町(広島尾道)の風景や生い立ちを描いた素描など約80点を展示し、60年余におよぶ画業や活動を紹介している。

平山郁夫の作品を通じて、文化の保護や平和への思いを次世代へ継承することがこの展覧会のコンセプト

 

520日明日までの開催。

 

場所:明石市立文化博物館

期間:20120407日~20120520

開館時間:午前930分~午後630(入館は30分前まで)

       ※会期中の毎週金曜・土曜日は午後730分まで

 

観覧料 大人 : 1,000円 大高生 : 700 中小生 : 500

20名以上の団体で2割引、高年手帳(65歳以上)障害者手帳等の提示で半額 開催場所 1階特別展示室、2ギャラリー 休館日 な し(会期中無休)


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KATAGAMI Style [美術館  ARTNEWS アートニューズ]

KATAGAMI  Style 

世界に誇るジャパン・デザインである「型紙」の文様。

KATAGAMI Styleが三菱一号館美術館で2012527日(日)まで開催中。

 19世紀後半、万国博覧会などを通じて海を渡った日本の美術工芸品は、西洋の人々に衝撃を与えた。

とりわけ芸術家たちにとって、その斬新な構図やデザイン、緻密な技は、作品制作を

大きく鼓舞させた。

ジャポニスムと呼ばれるこの現象は、絵画の分野では、印象派と浮世絵などとの関連が既に詳しく紹介されている。

 西洋に行くと日本人というだけでジャポニスムのアートを尊敬していると言われることが多いのは、この現象が今もなお色濃く影響を与えているからなのだ。

しかし、工芸については、その技法の多様さのため、これまでスポットをあてられる機会はほとんどなかった。

着物やその他染織品の文様染に使われる日本古来の型紙は、この時期に西洋にもたらされ、その美しいデザインや高度な技術が高く評価された。

そしてそれは、当時西洋各地で起きた美術工芸改革運動に大きな影響を与えることとなる。

 この展覧会は、19世紀末から20世紀初頭にかけて西洋に渡った日本の美術工芸品の中でも特にこの型紙に注目し、型紙が西洋の芸術家たちの創作活動にどのような影響を与えたのかに的を絞っている。

日本で生まれた型紙が海を渡り、染色という本来の用途を超えて自由に解釈され、アール・ヌーヴォーをはじめとする西洋の美術工芸改革運動の中で豊かな広がりを見せていった様相を、約400点の作品とともにたどることができる。

日本で初めての試みの展覧会、ぜひお見逃しなく。

構成

第1章??? 型紙の世界 -日本における型紙の歴史とその展開

 19世紀末から20世紀以降、西欧諸国の工芸デザインに大きな影響を与えることになる日本の型紙は、鎌倉から室町時代にかけて使用が始まったといわれる。

型紙を用いた染は、桃山から江戸時代にかけては武家男子の衣服に盛んに用いられていた。

江戸時代中期以降は町人男女の衣服にも取り入れられ、明治時代前期にかけて全盛期を迎えまる。

この章では、江戸時代から明治時代に制作された型紙と型紙染の着物、型紙染の着物が描かれた浮世絵のほか、日本の型染と密接な関係にあると考えられる沖縄の伝統的染色技法・紅型(びんがた)の作品などを通じて、型紙と型紙染の歴史を紹介。

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①型紙 葎梅花扇 1730年(享保十五年) 鈴鹿市

②素襖上下s.jpg

②縹麻地源氏車青海波模様素襖上下 江戸時代・19世紀  独立行政法人日本芸術文化振興会国立能楽堂

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③紅型型紙 大模様白地型縞に菊流水文 琉球王府時代・19世紀 サントリー美術館

第2章 型紙とアーツ・アンド・クラフツ ?英米圏における型紙受容の諸展開

 19世紀後半、万国博覧会などを通じて欧米にもたらされた型紙は、産業革命以降低迷していたイギリスの装飾芸術や産業芸術に新しいデザインの風を吹き込む。

工業デザイナーの先駆けとして知られるクリストファー・ドレッサーが、187677年に日本を視察して型紙染めの技法を著作中で報告したことを契機に、80年代以降、リバティー百貨店では型紙が販売され、シルヴァー・スタジオをはじめとするイギリスの産業芸術に美的インスピレーションを与えた。

21世紀の今もなお、広く支持を集めているリバティープリントのルーツは、我々の日本に由来しているのだ。

 スコットランドでは、チャールズ・レニー・マッキントッシュが型紙を平面装飾に応用。

一方、アメリカでは、1876年のフィラデルフィア万博から型紙への関心が高まり、ルイス・コンフォート・ティファニーなどにより、型紙の影響が顕著な作品が多数制作された。

ちなみに彼は、世界的に有名な宝飾品および銀製品のブランド、ティファニー社(Tiffany & Co.)の創業者、チャールズ・ルイス・ティファニーの子息。

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④リバティ商会 シラン・シルク見本帳 1900-05年頃 リバティ社  [コピーライト]Liberty Art Fabrics 

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⑤型紙 梅に変り芝翫縞 リバティ社 [コピーライト]Liberty Art Fabrics

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⑥ルイス・コンフォート・ティファニーおよび工房 ランプ:芥子 1900-10年頃 黒壁美術館

第3章 型紙とアール・ヌーヴォー -仏語圏における型紙受容の諸展開

 19世紀末に印象派が絵画革命を起こし、その後アール・ヌーヴォーの花開くフランスでは、早くから日本の文物への関心が高く、ジャポニスムと呼ばれる造形運動が起こる。

ちょうどそのころ、絵画ではボナール、ヴュイヤール、ドニなどによって形成された芸術組織 ナビ派が日本の平面デザインを画中に応用し、工芸デザインではエミール・ガレを中心に活躍した、アール・ヌーヴォーの芸術家グループ ナンシー派が型紙のコレクションを活用した作品を制作。

テキスタイルの産地であったミュルーズ、リヨンでも型紙が収蔵され、さかんに日本風文様がデザインされた。  

アール・ヌーヴォーはベルギーの首都ブリュッセルでも大変盛んで、実際に型紙を所有していたアンリ・ヴァン・ド・ヴェルドや建築家ヴィクトール・オルタが、型紙を参考にして曲線デザインをつくりあげた。

ブリュッセルには、オルタが設計した家が今もなお残っており、どのアングルから写真を撮ってもまさに「絵」になるすばらしい曲線美を醸し出している。

筆者がまる一日その家で過ごした思い出が走馬灯のようによみがえった。日本人の筆者が、そのデザインに魅かれるのももともとの源が、日本にあるのだからしごく当然のことなのかもしれない。

彼らの芸術の原型が日本の型紙というのも日本人として誇らしい。

この章では、19世紀末から20世紀初頭の仏語圏を彩ったアール・ヌーヴォーの作品の中から、特に型紙の影響が見られる作品を紹介。

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⑦ルネ・ラリック チョーカー《くわがたそう》 1899年頃 オルセー美術館

 [コピーライト] Musee d'Orsay, Dist. RMN / Patrice Schmidt / distributed by AMF

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⑧エミール・ガレ 飾棚:繖形花序 1896-98年頃 松江北堀美術館

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⑨ドーム兄弟、ルイ・マジョレル ランプ《たんぽぽ》 1902年頃 北澤美術館

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⑩ウジェーヌ・グラッセ、 アンリ・ヴェヴェール 櫛《ナイアード》 1900年頃 パリ市立プティ・パレ美術館 

[コピーライト]Patrick Pierrain / Petit Palais / Roger-Viollet

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⑪フィリップ・ウォルフェルス 化粧箱 1916年 王立美術歴史博物館、ブリュッセル

4章  型紙とユーゲントシュティール -独語圏における型紙受容の諸展開

 1871年に漸く統一をみたドイツでは、19世紀半ば以降自国産業の発展促進のために、数多くの工芸博物館とそれに附属する学校が設立された。

当時なおハプスブルク帝国の威容を誇っていたオーストリアを含むドイツ語圏では、型紙の受容にこの工芸博物館・学校が大きな役割を果たした。

型紙は幅広い地域で収集され、各地の工芸改革運動やユーゲントシュティールと呼ばれる新しい芸術潮流と密接に連動し、時代に見合う新たな造形を模索していた人々の手本とされたのである。

この章では、ドイツにおける型紙の受容とその展開に加え、ドイツ北西部ルール地方と経済的に密接な関係をもつオランダ、そしてウィーン工房を中心とするオーストリアでの型紙の影響を紹介。

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⑫アーデルベルト・ニーマイヤー 花器 1907-08年 ニンフェンブルク磁器製作所

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⑬型紙 瓢箪 ヴュルテンベルク州立博物館、シュトゥットガルト

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⑭コロマン・モーザー パン籠 1910年 アーゼンバウム・コレクション [コピーライト] Asenbaum Photo Archive

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⑮ペーター・ベーレンス 《接吻》 1898年 豊田市美術館

5章  現代に受け継がれる“KATAGAMI”デザイン

 19世紀末から約100年後のいま、欧米では日本の伝統文様が再び流行の兆しを見せている。

その受容のしかたは一世紀前とは異なり、極東への憧れやエキゾティズムの域を超え、文様はもはや珍奇なものではなく、ごく自然に受け入れられている。

カーペット製造する英国のブリントンズ社では、近年、型紙の文様を採用したカーペットを製造、それは今や社を代表する商品である。

またウィーンのバックハウゼン社では、型紙の文様に着想を得てコロマン・モーザーがデザインしたテキスタイルを現在でも販売。

ここでは、世紀末芸術において見られたような極度にデフォルメされたデザインではなく、日本の文様がほぼそのままの形で再現されている。

日本の文様を忘れていた西欧の人々にとって、型紙のデザインは全く新しい、モダンでユニヴァーサルなものとして受け止められている。

100年前の芸術運動において劇的な変化を見せたように、型紙の文様はこれからどのように変化を遂げるのか。

この章では、世界各地において生き続ける、型紙に由来するデザインの例を紹介。 

図録は、まるで型紙の図案見本のようで、それを自分の手にできる喜びでいっぱい、また、本来、工芸家しか持つ機会がなかった図案見本を一般の人でも手に入れることができるそんな気持ちにさせる。

眺めているだけで幸せな気持ちになる。

クリエイターのかたには、この図録が創作活動のイマジネーションを膨らませるのに最適だ。

2006年から2007年にパリの日本文化会館で開かれたKATAGAMIをさらにヴァージョンアップさせた展覧会だけにパリっ子達がうらやましがることであろう。

図録には、ルーブル美術館に隣接するパリ装飾美術館のシャンタル・ブション学芸員の論文が書かれている。何度も訪れたことのある美術館だが、日本の型紙をコレクションしていることは知らなかった。

ちなみにこの美術館の広報担当者は、仕事が速くフレンドリーですばらしい。

平成2446日(金)~527日(日)  

開館時間: [火・土・日・祝]10時~18時 [水~金]10時~20時 ※いずれも最終入館は閉館30分前まで 休館日: 毎週月曜 (但し

観覧料: 大人1400(1200)、高校・大学生1000円、小・中学生500

主催: 三菱一号館美術館、日本経済新聞社 協力: 全日本空輸、J-WAVE

この後、以下の美術館に巡回する。

京都国立近代美術館

平成2477日(土)~819日(日)

三重県立美術館

2012828日(火)-1014日(日)


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2012-05-17 [美術館  ARTNEWS アートニューズ]

シャルロット・ペリアンと日本

Charlotte Perriand et le Japon

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シャルロット・ペリアン《竹製シェーズ・ロング》

1941 /1985 年再制作、Cassina

All Rights Reserved, Copyright [コピーライト]Archives Charlotte Perriand ? ADAGP, Paris & SPDA, Tokyo, 2011

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20 世紀の建築とデザインに画期的な刺激をもたらしたシャルロット・ペリアン(1903-1999) は、巨匠ル・コルビュジエの椅子の製作者としてあまりにも有名だ。

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ル・コルビュジエとその従ピエール・ジャンヌレとの共同作業を経て、建築とインテリアに数々の優れた作品を残したフランスの女性デザイナー、シャルロット・ペリアン。1940 年の初来日以降、たびたび日本を訪れたペリアンは、日本を愛し、また多くの日本人に愛されてた。

この展覧会では、戦前戦後を通じて日本のデザイン界に多大な影響を与えたシャルロット・ペリアンと日本の関係に注目しながら、彼女の仕事の全貌を明らかにしているのが意義深い。

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 シャルロット・ペリアンは、1927 年のサロン・ドートンヌに出品した「屋根裏のバー」

が認められ、ル・コルビュジエのアトリエに入所。そこでル・コルビュジエとピエール・ジャンヌレとともに手掛けた鉄やアルミニウム、あるいはガラスといった新しい素材を用いた内装は、「住宅インテリア設備」として、住宅に新しい概念をもたらした。

1940 年にペリアンは、かつてル・コルビュジエのアトリエで同僚だった坂倉準三や柳宗理の推薦によって、商工省の「輸出工芸指導顧問」として初来日。海外向けの工芸品の改良・指導を任されたペリアンは、柳宗理とともに日本全国をまわり、仙台の工芸指導所では若い研究員たちに、素材の扱いやデザイン手法など、ヨーロッパのモダン・デザインの実際を日本にもたらした。

 日本滞在中に「民藝」運動の推進者である柳宗悦や河井寬次郎らと交友したペリアンは、「民藝」の理念に触れ、また地方に残る伝統的な意匠や素材、技術を同時代の感覚と結びつける試みを行なう。

1941 年の「ペリアン女史 日本創作品展覧会 2601 年住宅内部装備への示唆」( 通称「選擇 傳統 創造展」) で発表した《竹製シェーズ・ロング》はそのひとつである。

このほかにも、彼女が提案した竹や木を素材とした合理的かつ現代的なデザインは、当時の日本のデザイン界に強く影響を与えた。

それは戦後のデザインにも鮮明な流れとなって残り、今なお絶えず更新されながら脈々と続いている。

 1953 年に再び日本を訪れたペリアンは、東京で「芸術の綜合への提案―コル

ビュジエ、レジェ、ペリアン3人展」(1955 ) を開催。

文楽から着想した椅子《オンブル(影)》をはじめ、違い棚をヒントにした書架《ニュアージュ(雲)》など、戦前の自身の日本体験をデザインに生かした数々の名作を生み出し、高い評価を得ている。

彼女が日本文化からデザインのインスピレーションを得ていたことも興味深い。

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シャルロット・ペリアン《オンブル(影)》 1954 年 Photo: Shizuka Suzuki?

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 5 つの章で構成される本展では、家具、インテリアに関する図面、写真資料

のほか、シャルロット・ペリアンが撮影した写真、交友のあった日本の人々とのあ

いだの書簡など約500 点を展示。

ペリアンと日本人との間の感性の共鳴とその波及をたどりつつ、21 世紀の建築やデザインを考える大変良い機会であろう。

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開館時間:10:0018:00(入館は17:30まで)

休館日:月曜日(祝日・休日の場合はその翌日)

   観覧料:一般 900 700 円)、大高生・65歳以上 700 円(550 円)、中小生無料

※障がい者は半額・その付添者1名は無料、(  )内は20 名以上の団体料金

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第1章:日本との出会い 1929-1940

1940 年に初来日するまでのペリアンをプロローグ的に紹介。ル・コルビュジエのアトリエでの創作活動、そこで出会った日本人建築家、前川國男や坂倉準三との交流のほか、1930 年代にペリアンが撮影した写真など紹介。そして、1940 年に日本の商工省から「輸出工藝指導顧問」として招かれた際の貴重な書簡や資料を展示。

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2 章:日本発見 1940-1946

はじめての日本。ペリアンは、柳宗理を助手に日本各地をまわり、柳宗悦、河井寛次郎ら日本美術界との交流を通して日本の伝統文化を体験し、手仕事の技や竹など日本の素材と出会った。本章では、こうした体験が結実した「選擇 傳統 創造」展を紹介。また、1942 年に日本を離れ、1946 年にフランスに帰国するまで滞在したインドシナでの活動についても写真、資料で紹介。

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シャルロット・ペリアン 「選擇・傳統・創造展」東京髙島屋会場 1941 年
 撮影: フランシス・ハール?

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3 章:戦後―日本との再会 1949-1960

1953 年に再び来日するチャンスを得たペリアンは、1955 年に「芸術の綜合への提案-ル・コルビュジエ、レジェ、ペリアン三人展」を手がける。日本文化のエッセンスとペリアンのモダニズム精神との融合で生まれた数々の作品とともに、戦後期の日本での活動とその影響を見ていく。

「芸術の綜合への提案―コルビュジエ、レジェ、ペリアン3人展」 東京髙島屋会場 1955年.jpg

?「芸術の綜合への提案―コルビュジエ、レジェ、ペリアン 3 人展」会場 1955 年

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4 章:フランス―暮らしの中の日本 1952-1993

ペリアンは1946 年、約5 年ぶりにフランスへ帰国。日本体験で得た知識や生活経験をもとに、フランスをはじめ海外に日本文化を発信。1957 年の「サロン・デ・ザール・メナジェ(家事芸術展)」でのペリアンの作品、ギャルリー・ステフ・シモンや在仏日本大使公邸、四季ファブリック・ハウスの内装設備、そして晩年にパリのユネスコ・日本文化祭で発表した「茶室」などを写真や図面、スケッチで紹介。

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5 章:生活と芸術―ペリアンからのメッセージ 1993-1999

伝統への敬意と同時に未来へのまなざしを持ち、常に前へ進んでいったペリアン。最後の章では、彼女が唱えた「生きる芸術」をキーワードに、ペリアンの生前最後の展覧会となった1998 年に日本で開催された「シャルロット・ペリアン 20 世紀のパイオニア展」の資料ほかでペリアンの足跡を振り返る。

 

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シャルロット・ペリアン(1903?1999) 略歴

シャルロット・ペリアン、銚子にて 1954年 撮影:ジャック・マルタン.jpg

シャルロット・ペリアン、銚子にて 1954年 撮影:ジャック・マルタン?

1903 年 パリに生まれる。

1927 年 ル・コルビュジエのアトリエに入所(1937 年まで)。

1940 年 商工省の招聘を受け、輸出工芸指導顧問として来日。

1941 年 東京と大阪の髙島屋にて「ペリアン女史 日本創作品展覧会 2601 年住宅内部装備への示唆」 (通称「選擇 傳統 創造」展」) 開催。

1946 年 仏領インドシナを経由して、フランスに帰国。

1955 年 東京、髙島屋にて「芸術の綜合への提案―ル・コルビュジエ、レジェ、ペリアン三人展」開催。

1985 年 パリの装飾美術館にて「シャルロット・ペリアン 生きる芸術」展開催。

1996 年 ロンドンのデザインミュージアムにて「シャルロット・ペリアン モダニスト・パイオニア」展開催(1998年には日本へ巡回)。

1999 年 パリにて逝去。

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パリ、ユネスコ庭園内のシャルロット・ペリアンの「茶室」 1993

撮影: ペルネット・ペリアン= バルザック、ジャック・バルサック

[コピーライト]Archives Charlotte Perriand ? ADAGP, Paris & SPDA, Tokyo, 2011

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2012414日(土)~2012610日(日)

目黒区美術館

153-0063 東京都目黒区目黒2-4-36

Tel.03-3714-1201

主催:公益財団法人目黒区芸術文化振興財団 目黒区美術館、読売新聞社、美術館連絡協議会

協賛:ライオン、清水建設、大日本印刷、損保ジャパン、日本テレビ放送網

後援:フランス大使館、日仏工業技術会、日仏美術学会、日本建築学会、日本建

築家協会、日本インテリア学会

特別協力:Archive Charlotte Perriand, Paris

協力:エールフランス航空、CASSINA IXC. Ltd.CASSINA

☆目黒区美術館学芸員によるギャラリートーク

講師:目黒区美術館学芸員

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日程:520(日) 14001500

?対象:当日入館者

?参加費:無料(ただし、当日の展覧会観覧券が必要)

?会場内をまわりながら、本展の概要を説明。

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☆ゲストによるギャラリートーク③

講師:岡部憲明(建築家)

日程:527日(日) 14001500

対象:当日入館者

参加費:無料(ただし、当日分の展覧会観覧券が必要です)

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ペリアンと交友のあった建築家の岡部氏が、ペリアンの思い出とともに、建築家そしてデザイナーとしてのペリアンについてお話する。

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☆読者プレゼント 

1020名様にご招待券 プレゼント

あて先 :  loewy@jg8.so-net.ne.jp に展覧会名?? と会場名 ご住所、お名前をお書きの上どしどしご応募下さい。

発送をもって当選と代えさせていただきます。


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ストラスブール美術館展  ゴーギャン、ピカソからローランサンまで [美術館  ARTNEWS アートニューズ]

ストラスブール美術館展

 ゴーギャン、ピカソからローランサンまで

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ポール・ゴーギャン《ドラクロワのエスキースのある静物》 

 

 ドイツと国境を接している、フランス北東部のアルザス地域圏の首都ストラスブールは、10館にも及ぶ美術館・博物館を擁し、古代の彫刻や絵画、近・現代美術、装飾美術をはじめ、考古学、民族学、歴史、動物学に至る多岐にわたるコレクションを所蔵している。

中でも、建築家アドリアン・ファンシルベールの設計で1998年に開館したストラスブール近・現代美術館は、欧州評議会やEUヨーロッパ議会のある今日のストラスブールの顔として、またヨーロッパの未来の象徴として構想された重要な美術館。

コレクション総数は18,000点にも及び、その内容は、印象主義から現代の新しい美術の動きまでを網羅したもので、その規模は、パリ以外ではフランス最大の近・現代美術館といえる。

本展は、ストラスブール近・現代美術館のコレクションを中心に、コルマールのウンターリンデン美術館、香川県立ミュージアム、小野コレクション(福井市)等からも貴重な作品をお借りし、シスレー、ゴーギャン、ボナール、マリー・ローランサン、マグリット、ピカソ他59作家83点(小野コレクションの賛助出品等を含めると60作家97点)の作品によって、近・現代ヨーロッパ美術を紹介するもの。

本展では、19世紀後半から20世紀後半までのほぼ1世紀の間に活躍した作家の作品を、「象徴主義」、「印象主義からフォーヴィスムへ」、「キュビスムとエコール・ド・パリ」、「両大戦間期の写実主義」、「抽象からシュール・レアリスム」、「1960年以降、コンテンポラリー・アート」の六章に分けて紹介。

 

「象徴主義」

19世紀末のヨーロッパで起きた芸術運動。写実主義やアカデミズムに反対して、人間の内面や神秘など、目に見えないものを象徴的に描こうとした。フランスでは、総合主義を提唱したポール・ゴーギャン、ポン・タベン派の画家、ナビ派、ギュスターヴ・モロー、オディロン・ルドン等が代表的画家。また本章に分類されているダンテ・ガブリエル・ロセッティは、フランス象徴主義の先駆とされるイギリスのラファエル前派の代表的画家。

 

 本章に展示される主な作家および作品名

◎ダンテ・ガブリエル・ロセッティ《解放の剣にキスをするジャンヌ・ダルク》

 1863 年 油彩・カンヴァス 

◎ポール・ゴーギャン《ドラクロワのエスキースのある静物》 

1887 年頃 油彩・カンヴァス 

◎ウジェーヌ・カリエール《ガブリエル・セアイユと娘の肖像》

 1893 年 油彩・カンヴァス

◎アリスティド・マイヨール《バニュルスにあるトゥルーレ家の農家》 

1895 頃 油彩・板 

モーリス・ドニ《室内の光》1914 年頃 油彩・カンヴァス

他 

 

「印象主義からフォーヴィスムへ」

印象派の画家たちは、19世紀後半に、光や空気まで描こうとしたモネ、ピサロ、シスレー等に代表される写実主義の画家たち。

その後、印象派を母体として生まれたゴッホ、ゴーギャン、セザンヌや新印象派などポスト印象派の画家たちから批判的に乗り越えられ、20世紀美術への扉が開かれた。

本章では、印象派からポスト印象派、20世紀最初の美術運動フォーヴィスムまでの画家の作品を紹介。

 本章に展示される主な作家および作品名

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◎アルフレッド・シスレー《家のある風景》 1873 年 油彩・カンヴァス

◎アンリ・マルタン《古い家並み》1910 年 油彩・カンヴァス

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◎ポール・シニャック《アンティーブ、夕暮れ》 1914 年 油彩・カンヴァス

◎ピエール・ボナール《テーブルの上の果物鉢》 1934 年頃 油彩・カンヴ

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◎モーリス・ド・ヴラマンク《都市の風景》 1909 年 油彩・カンヴァス

 

「キュビスムとエコール・ド・パリ」

キュビスムは、1907年頃から14年にかけて、主にピカソとブラックによって進められた絵画上の革命的な運動。ルネサンス以来の遠近法などの技法を駆使した対象の描き方を完全に捨て去るだけでなく、全く革新的な立体の再構築法を創造した。

エコール・ド・パリは、両大戦間を中心とした時期に、パリに住んで活動した外

国人画家たちで、どの流派にも属さず、哀愁に満ちた作品を描いた画家たち。

 本章に展示される主な作家および作品名

◎フェルナン・レジェ《青と赤の静物》1938 年 油彩・カンヴァス

◎パブロ・ピカソ《座る女性の胸像》1960 年 油彩・カンヴァス

◎ジョルジュ・ブラック《静物》1911 年 油彩・カンヴァス

◎マリー・ローランサン《マリー・ドルモワの肖像》 1949 年 油彩・

「両大戦間期の写実主義」

近代的な武器で未曾有の犠牲者を出した第1次世界大戦は美術にも大きな影響を与えた。戦後フランスでは、秩序への回帰や人間性の回復を目指して、より伝統的な具象表現が中心を占めるようになった。またドイツでは、戦後しばらくは、敗戦国ドイツの現実に絶望した若い画家たちが社会に対する批判的な目から表現主義的な作品を制作したが、1920年代中頃から、より客観的実在感を求めるリアリズム絵画を特徴とする新即物主義が興隆した。

 本章に展示される主な作家および作品名

◎フェリックス・ヴァロットン《水辺で眠る裸婦》 1921 年 油彩・カンヴァス

◎マックス・ベックマン《バイエルンの兵士の肖像》1915 年 墨・鉛筆・紙

 

「抽象からシュール・レアリスム」

抽象絵画は1910年代の初頭にはじまり、シュール・レアリスムは、1924年のアンドレ・ブルトンによる「シュール・レアリスム宣言」に始まった。両方ともモダンアートの中でも最も重要とされる美術運動として世界的な影響力を持った。また両方の美術運動に関わった画家もいる。

 

 本章に展示される主な作家および作品名

◎ヴァシリー・カンディンスキー《コンポジション》 1922 年インク・厚紙に貼り付けた紙

◎ジャン・アルプ《ダンサー》1926-55 年 油彩・カンヴァス

◎マックス・エルンスト《2人の若い裸婦》1926 年 油彩・カンヴァス

◎アンドレ・マッソン《魚に攻撃される馬》1932 年 油彩・カンヴァス

◎ルネ・マグリット《旅の思い出》1926 年 油彩・カンヴァス

 

1960年以降、コンテンポラリー・アート」ストラスブール近・現代美術館が収集

しているこの分野の作品はドイツとフランスのものが中心となっている。

本章に展示される作品は8作家11点で、この分野の収集の特徴を表す作品となっ

ている。

 

 本章に展示される主な作家および作品名

◎ジェラール・ガジョロフスキー《宿命或いは家族の絆、もうひとりのマルゴ》

 1972 年 アクリル・カンヴァス

A.R.ペンク《システムビルド》 1967 年 油彩・カンヴァス

 

終了まであとわずか。お見逃しなく!

 

 

会期◎20124/20㊎〜5/20

休館日514日㈪

開館時間午前9時から午後5時まで(入館は午後430分まで)、

519日㈯、20日㈰は午後7時まで (入館は午後630分まで)

観覧料一般1,000円 (団体800円)、大高生700円(団体560円)、

中小生500円(団体400円)

※団体は20名以上

※学生割引は学生証の提示が必要

 ※身体障害者手帳等所持者とその介護者1名は半額(ただし障

害者手帳等に介護印のある方のみ)

主催「ストラスブール美術館展」実行委員会(福井県立美術館、福井新聞社、FBC福井放送)

会場福井県立美術館

後援フランス大使館

協力エールフランス航空


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三都画家くらべ [美術館  ARTNEWS アートニューズ]

三都画家くらべ

 題.png

 「伊藤若冲は、江戸では流行しなかった」と言ったら、驚く人の方が多い。

そんな、かなり斬新な企画展が府中市美術館で開かれた。

 

今でも、東京と、かつて若冲を生んだ京都では人々の気風が違う。

その土地の歴史の中で育まれ、土地に染み付いたもの、まして美しさや面白さといった「感覚」は、そう簡単に他の土地に伝わったり、受け入れられたわけではなかったのかもしれない、というなかなか興味深い展覧会だ。

 

  我々が思い描く「江戸時代の絵画」という世界は、日本全国を見渡したうえでの歴史だと言ってもよいであろう。

しかし当時のことを想像すると、人々が見ていたのは、京ならば京の、江戸ならば江戸の、それぞれの美の世界であり、画家たちはそれぞれの町の美術史の上に生きていたのだ。

 

《寒山拾得図》.png

狩野山雪(京) 《寒山拾得図》 真正極楽寺蔵 前期展示

 

 

  古代からの皇都として歴史を誇った京、江戸時代になって関東の地に出現した巨大都市江戸、そして経済の中心地として賑わった大坂を加えた三つの都市は、「三都」と呼ばれた。

関東と関西の違いを挙げるのは現代でも興味深い。それでテレビ番組が成り立つくらいだ。

それは、当時の人々にとっても興味の的であり、生活習慣や服装などを比較して面白く綴ったつづった読み物などが多く存在した。

 

《なめくじ図》.png

長澤蘆雪(京) 《なめくじ図》 前期・後期展示

 

 

  そこで、三都で生まれた絵の数々を、その風土ならではの造形感覚や趣向に注目して眺めてみようというのが、この展覧会のコンセプトだ。

およそ250年にも及ぶこの時代の全貌を比べることは難しいが、描くスタイルやテーマが多彩になり、三都の個性が際立ってきた江戸中・後期の作品を中心に集め、展示。

 

《見立牡丹花肖柏図》 .png

月岡雪鼎(大坂) 《見立牡丹花肖柏図》 尼崎市教育委員会蔵

 

 

同じテーマの作品どうしで比べたり、町の「笑い」や「特産」に注目したり、色々な角度からの「三都画家くらべ」を楽しめる。

 

岡田米山人(大坂) 《界住吉図》 前期展示.png

岡田米山人(大坂) 《界住吉図》 前期展示

 

 

江漢、応挙、国芳から知られざる個性派まで、三都の画家たちの競演。

日頃改めて考えることの少ない「江戸」という土地の個性にも、じっくり向き合ういい機会である。

 

 

《人物・花鳥図巻》.png

中村芳中(大坂) 《人物・花鳥図巻》(部分) 真田宝物館蔵 前期・後期展示

 

 

 

図録を拝読したが、とにかく着眼点が面白く、今までにない視点で書かれており、興味深い。

大坂の文人画や江戸の洋画まで言及されている。

特に、「若冲はなぜ江戸で流行しなかったのか」という金子信久学芸員による解説は

目からうろこだ。

思ってもみなかった観点で調査、考察されており、今後の若冲研究に一石を投じるものだ。

 音ゆみ子学芸員は、「イタリア三都画家くらべ」でフィレンツェ、ローマ、ヴェネチィア

と日本の三都について述べている。

このような説明は、大変楽しく知的好奇心をあおられる。イタリア絵画を鑑賞する際に今までとは違った視点で見られそうだ。

 

なお、刊行物は、府中市美術館で通信販売を行なっているので、この展覧会を見逃したかたもぜひ取り寄せて読んでいただきたい。

巡回しないのが、大変残念。

今後この美術館には、目が離せない。

 

 

《四季花鳥図》.png

狩野探幽(江戸) 《四季花鳥図》 大本山永平寺蔵 前期展示

 

 

出品作品

 

前期89点、後期87点、総計152

 

 

展示構成

 三都に旅する

 花と動物(前期のみ)

 人物画くらべ(後期のみ)

 山水くらべ

 和みと笑い

 三都の特産

 

 

☆幻の若冲、85年ぶりの登場!!!

 

 戦前の昭和2年、京都での展覧会に出品され、その図録に掲載されて以降、一般の目には触れることのなかった伊藤若冲の作品《垣豆群虫図》が登場。

カマキリを中心にクモやバッタなどのさまざまな虫たちが織りなす世界は、まさに若冲の独擅場。同時に、ただ奇抜なだけではない不思議な静けさと余韻、深みをたたえている。心静かに、虫たちの小さな声に耳を傾けてみていただきたい。

伊藤若冲(京) 《垣豆群虫図》.png 

伊藤若冲(京) 《垣豆群虫図》 前期・後期展示

 

 

会期・開館時間

 

平成24317日(土曜日)から56日(日曜日)まで

 午前10時から午後5時まで(入場は午後4時半まで)

 

 

前期

317日(土曜日)から415日(日曜日)まで

 特集「花と動物」

 

谷文晁(江戸) 《清渓訪友図》.png

谷文晁(江戸) 《清渓訪友図》 佐賀県立博物館蔵 前期展示

 

 

《虎図》.png

岳亭春信(江戸) 《虎図》 前期・後期展示

 

 

後期

417日(火曜日)から56日(日曜日)まで

 特集「人物画くらべ」

 

 

 

注記:本展では多数の展示替えあり。。

 

 

休館日

 

月曜日(430日をのぞく)、321日(水曜日)

 

 

観覧料

 

一般700円、高校生・大学生350円、中学生・小学生150

 

 

 

注記:20人以上の団体料金は、一般560円、高校・大学生280円、小・中学生120

 注記:未就学児および障害者手帳等をお持ちの方はかたは無料。

 注記:市内の小・中学生は「学びのパスポート」で無料。

 注記:常設展も展覧可。

 

 

主催 府中市美術館

 注記:本展覧会の他会場への巡回なし。

 

 

20分スライドレクチャー

毎週日曜日

 午後2時と3時の2回(内容は同じです)

 会場:講座

 費用:無料

 

展覧会講座

 

いずれも午後2時、講座室、無料、予約不要

 

 

 

子ども向けイベント「三都探検隊!」

 

会期中随時

 展覧会を見ながら「探検隊ワークシート」のクイズに挑戦。観覧料が必要ですが、府中市内の小・中学生は、「府中っ子学びのパスポート」で入場可。

年齢制限はないので、大人の方の参加も可。

 

 

さんとくんのハンコたび

 

会期中随時

 展覧会をご覧になった後、ロビーで小さな東海道の旅を楽しめる。

 

 

お問い合わせ

 

ハローダイヤル 電話:03-5777-8600


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草間彌生 永遠の永遠の永遠 [美術館  ARTNEWS アートニューズ]

草間彌生 永遠の永遠の永遠


 

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《花園にうずもれた心》2009 [コピーライト]YAYOI KUSAMA, Courtesy of OTA FINE ARTS.

日本を代表する芸術家として世界的なスケールで活躍を続ける草間彌生(1929-)

世代や国籍を問わず多くのファンを惹きつけているため、世界中のどこかでさまざまな展覧会が常に開かれていると言っても過言ではないアーティストだ。

 最近、筆者が海外で拝見した展覧会は、

20091128-2010214

YAYOI KUSAMA. I WANT TO LIVE FOREVER

Padiglione dArte Contemporanea(ミラノ)

20111010-201219

YAYOI KUSAMA

ポンピドゥー・センター(パリ)

どちらも大賑わいで、海外のかたの評価が高いことに驚いた。特にミラノ展は美術館の屋外にも展示されており、冬で寒かったにも関わらず、小さな子供から大人まで楽しんでいた。その作品群も美術館と一体となり、何とも楽しい異空間を醸し出していたことが記憶に新しい。

そんな世界的な現代美術家として活躍する草間彌生の本格的な新作の展覧会が、久々に日本各地で開かれることは、とても意義深く、期待大なのだ。

地球の中で (800x798).jpg

《地球の中で》2011 [コピーライト]YAYOI KUSAMA, Courtesy of OTA FINE ARTS.

 

 

 半世紀以上にわたって、水玉や網の目の作品を作り続けてきた草間は、2009年から、驚異的な創作意欲を傾け、まったく新しい絵画の仕事に取り組みはじめた。

それらは子どものように自由で楽しい想像力に溢れながら、人間の内面世界をえぐり出すような、これまでに見たこともない最新の創作活動の成果として仕上がった。

特に、絵画に対する旺盛な創作意欲を発揮した新たな絵画シリーズが、注目すべきポイントであろう。

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《明日咲く花》2011 [コピーライト]YAYOI KUSAMA, Courtesy of Victoria Miro Gallery, OTA FINE ARTS.

この色彩豊かな新作と対照的なのが、50点からなる『愛はとこしえ』の連作である。

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《愛はとこしえ[TAOW]》2004 [コピーライト]YAYOI KUSAMA, Courtesy of OTA FINE ARTS.

草間が2004年から3年間で一気に描き上げたモノクロの線画作品は、無限に湧き出る連鎖的なイメージを、魔法のような筆使いで描き出したもの。

これら未発表の新作絵画に初公開となる『南瓜』などの彫刻作品を加え、さらに、インスタレーションも展示している。

21世紀に入りさらに多彩な展開を見せる草間芸術の魅力に迫る展覧会である。

 草間の分身としての創作世界を体感し、草間彌生という希有な才能をもった芸術家の、最先端の挑戦を、ご自身でぜひご確認いただきたい。

現代美術を語る上で必見の展覧会。公式展覧会グッズも御見逃しなく!

草間彌生プロフィール

草間彌生ポートレート (532x800).jpg

[コピーライト]YAYOI KUSAMA

1929年、長野県松本市生まれ。10歳の頃より水玉と網模様をモチーフに幻想的な絵画を制作。

57年渡米、巨大な平面作品、ソフトスカルプチャー、鏡や電飾を使った環境彫刻を発表する。60年代後半にはボディー・ペインティングなど多数のハプニングを行う。

73年帰国、美術作品の制作発表を続けながら、小説、詩集も多数発表。

93年第45回ベネチア・ビエンナーレに代表作家として日本館初の個展を行う。

98年ニューヨーク近代美術館などで大回顧展が開かれる。

01年朝日賞受賞。04年「クサマトリックス」(森美術館)52万人を動員。

09年文化功労者に選定される。

115月よりマドリードの国立ソフィア王妃芸術センターを皮切りにパリのポンピドー・センター、ロンドンのテート・モダン、ニューヨークのホイットニー美術館を巡回する大規模な個展を開催。

開催期間:  2012414()2012520()

休館日:  会期中は無休

開館時間:  10:0017:30  (入場は閉館の30分前まで)

ところ:  埼玉県立近代美術館 企画展示室(2)

観覧料: 一般1100(880) 、大高生880(710)

( )内は20名以上の団体料金。

※ 併せてMOMASコレクションも展覧可。

主 催: 埼玉県立近代美術館、朝日新聞社

協 賛: 岡村印刷工業

協 力: 草間彌生スタジオ株式会社フジテレビジョン、JR東日本大宮支社、FM NACK5

☆読者プレゼント 

   510名様にご招待券 プレゼント

   あて先 :  loewy@jg8.so-net.ne.jp

   件名:展覧会名と会場名

   本文:ご住所、お名前

   をお書きの上どしどしご応募下さい。

   発送をもって当選と代えさせていただきます。


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すべての僕が沸騰する―村山知義の宇宙― [美術館  ARTNEWS アートニューズ]

すべての僕が沸騰する村山知義の宇宙

 

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村山知義《サディスティッシュな空間》 1922-23年 京都国立近代美術館蔵 

京都国立近代美術館で、村山知義(1901 - 1977)の展覧会が開かれている。

 この美術館は、村山知義の代表作《サディスティッシュな空間》(1922 - 23)や貴重な版画作品、さらには村山編集の雑誌『マヴォ』(Mavo)などを収蔵しており、これまでコレクション・ギャラリーで展示されて来た。

 

 この展覧会は、わが国「前衛」運動の旗手・村山知義の多彩な活動の足跡をたどるはじめての回顧展である。

  村山はわずか一年のベルリン滞在で、当地に渦巻いていた「前衛」動向に感化され、帰国後1920年代のわが国の美術界に、その衝撃的な表現世界をもちこんだ人物である。

 

村山のことは、あまり知らないという人も、あのバウハウスのカンディンスキーのことを1925年に本に著し、日本人に紹介した人物といえば親しみやすい。

 

村山の表現は、造形美術にとどまることなく、ダンスパフォーマンスや演劇人としての舞台の仕事をはじめ、最初期から手がけられた絵本のためのさし絵など、文化全般に大きな影響力を与えたといえよう。
 この展覧会は、1920年代に展開された美術の仕事を中心に、現存する村山作品と参考資料を一堂に会しながら、村山が活動した時代背景を伝える国内外の作品や資料とともに、その沸騰する創造のエネルギーをはじめて明らかにした展覧会である。

 

700点を超える作品・資料を配し、「村山知義の宇宙」を紹介している。

構成
  
. 前兆:1920
  
. 伯林:1922
  
. 沸騰:1923 - 1931
  
. こどもたちのために
  
. その生涯

会期

平成2447日(土)~513日(日)

 

開館時間

通常の開館時間
午前930分~午後5時(入館は午後430分まで)

金曜日の夜間開館日
午前930分~午後8時(入館は730分まで)

休館日

毎週月曜日
ただし、430日(月・祝)は開館

 

主催

京都国立近代美術館
読売新聞社
美術館連絡協議会

 

協賛

ライオン
清水建設
大日本印刷
損保ジャパン

 

観覧料

 

当日

団体(20名以上)

一 般

850

600

大学生

450

250

高校生以下

無料

無料

 

本料金でコレクション展も展覧可。
障害者手帳をお持ちの方と付添者(1名)は無料。
 (入館の際に証明できるものをご提示のこと)

 

巡回先

神奈川県立近代美術館 葉山 平成24211日(土・祝)~325日(日)
高松市美術館 平成24525日(金)~71日(日)
世田谷美術館 平成24714日(土)~92日(日)


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ウクライナの至宝展 スキタイ黄金美術の煌めき [美術館  ARTNEWS アートニューズ]

ウクライナの至宝展 スキタイ黄金美術の煌めき

 

ロシア皇帝を魅了した黄金の民-

ウクライナを駆け抜けた遊牧民戦士スキタイ

 

 

 

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ゴリュトス(弓矢入れ)  紀元前4世紀(スキタイ)

 紀元前7世紀、遊牧騎馬戦士として恐れられたキンメリア人を駆逐して一気に歴史の舞台へ駆け上ったスキタイ人。

 

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             スキタイ戦士

紀元前8世紀、黒海周辺に強大な国家を建設し勇名を轟かせたが、文字を持たない彼らの実像は、ヘロドトスらギリシャ人の書き残した資料で知る以外、多くが未だ謎に包まれたままである。

スキタイ人は、豪華な金製品が出土することから「草原のピラミッド」とも呼ばれる古墳を、黒海北岸、現在のウクライナに数多く残した。そこで注目されたのが古墳。

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 現存する最大のスキタイ古墳 ネチャエヴァ=モヒーラ古墳

この古墳から出土する副葬品は、高い美意識によって完成されたスキタイ独特の造型感覚にあふれている。

美しいだけではなく、スキタイ人の神話や生活など、さまざまな情景が描かれていることから、スキタイ人の謎を解き明かす貴重な資料でもある。

 

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                  古墳の墓室(復元)

 この展覧会では、ウクライナの独立20周年並びに日本との外交関係樹立20周年となることを記念して、ウクライナから門外不出といわれた国宝級の資料が目白押しだ。

王の墳墓から出土した黄金の装身具などを中心に、223点の資料により、古代遊牧民スキタイの謎に迫っている。

 

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猪像   紀元前4世紀(スキタイ)

こうした発掘品の調査・研究をもとに、近年、明らかとなりつつあるスキタイ人の姿を浮き彫りにするとともに、スキタイ以前にこの地に住んだキンメリア、スキタイと共存していたギリシャ系都市国家、あるいはスキタイをこの地から追い出したサルマタイ、さらにはその後、バイキングが築いたキエフ大公国まで、時代・民俗・文化ごとの特徴的な遺物223点によって、東西文化が去来したこの国の歴史や文化もわかりやすいように展示。

 

  古代から中世の甲斐の国に脈々と流れる騎馬文化のルーツを探る国際的な展覧会である。

東日本では、山梨県立博物館のみの開催。わざわざこのために足を運ぶ価値のある展覧会だ。

 

■期間

 平成24317()57()

 

■時間

 午前9時~午後5時(入館は午後430分まで)

 

■休館日

 毎週火曜日。ただし、320日(火)、51日(火)は開館し、321日(水)は休館。

 

観覧料

 

通常料金

団体割引料金(20名以上)、
宿泊者割引

常設・企画展
共通券

一般

1,000

840

1,240

高校・大学生

500

420

580

小・中学生

260

210

290

※次の方は特別展の観覧料が免除。

   ・山梨県内ご在住の65歳以上の方

   ・土曜日における小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の児童・生徒

   ・障害者の方(およびその介護をされる方)

 ※宿泊者割引は、県内のホテルや旅館等に当日か前日に宿泊される方を対象とした割引料金。

 ※無料、 割引料金の対象となる方はそれぞれ証明できるものをご提示のこと。

 ※定期観覧券(年間パスポート)も使用可。

 

■主催:山梨県立博物館・テレビ山梨・ウクライナの至宝・スキタイ黄金美術の煌めき展実行委員

■特別協賛:千代田セレモニーグループ 株式会社 早野組

■後援: 外務省、ウクライナ大使館、朝日新聞甲府総局、NHK甲府放送局、エフエム甲府、エフエム富士、産経新聞甲府支局、テレビ朝日甲府支局、日本ネットワークサービス、毎日新聞甲府支局、山梨新報社、山梨中央銀行、山梨日日新聞社・山梨放送、読売新聞甲府支局

■監修: 林 俊雄(創価大学文学部教授)

■企画協力: 株式会社ブレーントラスト

 

 

■展示構成と主な資料

 

◆紀元前8世紀のキンメリア人から19世紀のウクライナ美術まで、ウクライナに展開した多様で豊かな文化と民族の興亡をたどる本格的な展覧会。

 ◆ウクライナ国立博物館とウクライナ歴史宝物館の貴重な収蔵品から国宝級を含む223点の一級品を精選。

 

1.キンメリオイ時代(紀元前97世紀初)

 スキタイに先立って、恐るべき遊牧民戦士として黒海北岸に勢力を誇っていたのがキンメリア人だったが、スキタイの台頭によって現在で言うトルコのカッパドキア周辺へと押し出されていったとされているがまだまだ謎の多い伝説の騎馬遊牧民。

 

2.スキタイ時代(紀元前73世紀)

本展の中心を担う騎馬遊牧民。紀元前8世紀頃から歴史の舞台に登場し、紀元前3世紀頃に姿を消すまで、戦闘に長け勇猛果敢な民として世界中に知られる存在だった。

しかし文字を持たない文化だったためその詳細は謎で、ヘロドトスなどギリシャ人や、交戦したペルシャ人の記録から予想するしかない。

しかし、彼らが黒海北岸に残した多くの古墳からは多くの黄金製品が発掘されており、それらは豪華なだけでなく、そこに描かれた文様を通じて、当時の人々の信仰や生活を垣間見ることもできて興味深い。

美術工芸品に最もよく見られるのは、動物の姿やからだの一部(頭、足、爪、目など)の表現で、それは、力強さ、注意深さ、敏捷さなど描かれた動物の持つ優れた力にあやかりたいという人間の願いが反映したものだと考えられている。

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            猪頭付き剣と鞘   紀元前4世紀(スキタイ)

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馬具装飾一式   紀元前4世紀(スキタイ)

スキタイがとくに重要視したのは、首飾りと胸飾り。

美しさだけでなく、社会的・宗教的・経済的な差別化の象徴にもなっていた。

中でも、トルスタヤ=モギーラ古墳出土の前4世紀の胸飾りは、複製とはいえ展覧会の顔となる素晴らしさ。

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女性かぶり物(復元)   紀元前4世紀(スキタイ)

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      スキタイ女性のイメージ

 

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            リュトン   紀元前5世紀(スキタイ)

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石人   紀元前6世紀(スキタイ)

3.サルマタイ時代(紀元前2世紀~紀元後4世紀)

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イルカ型フィブラ   紀元前1世紀~後1世紀(サルマタイ)

 スキタイが歴史の舞台から退場すると、次に登場するのがサルマタイ人。イラン系の騎馬遊牧民で、スキタイ人同様騎馬戦闘術に優れていたが、重武装の武具甲冑を使用してスキタイ人を滅ぼしたといわれる。

サルマタイの金製品の特徴は、多色象嵌(複数の色の石あるいはガラスをはめ込む技法)の動物文様である。これは徐々に多色象嵌の幾何学文様に変化していった。

前期のサルマタイ美術はトルコ石や金など種々のものを使用したが、後期には肉紅玉髄をとくに多用した。男子は首輪、腕輪、指輪、ディアデム(鉢巻き状の頭飾り)、フィブラ(安全ピン)を身に着けていた。

女子は琥珀(こはく)、金、練り物、様々な色のガラスなどからなるビーズを豪華に衣服に縫いつけ、素晴らしい装飾効果を生み出していた。

 

 

4.黒海北岸のギリシア系都市国家

 女性頭部型容器.jpg

女性頭部型容器    紀元前5世紀(古典(ギリシア)文化)

 前7世紀中頃から、ギリシア人によるエーゲ海沿岸から黒海北岸への植民が始まる。ギリシア人たちは、本国で流行していたタイプの衣服や装飾品、自分たちを取り巻く世界に関する見方、

生産活動持ち込んだ。

5.中世の遊牧民(414世紀)

 

ヨーロッパの歴史を大きく揺り動かすこととなった遊牧民の移動が起こった時代、いわゆる民族大移動時代にも、興味深い金製装飾品が作られた。

5世紀の中ごろまで、強大なフン族などの部族連合が存在したが、この展覧会では、ザクロ石が象嵌されたフン時代(45世紀)のユニークな金製装飾品と、金の柄を持つ剣、革帯の装飾品が、展示されている

また、この時代に流行した女性の服装に、一対の大きなフィブラ、耳飾り、ビーズ、腕輪、大きなバックルを付けた帯などが特徴となるファッションがあったが、本展の展示品の中にもこのような服装が流行していたことをよく示すものとして、後期ゴート時代(67世紀)のこめかみ飾り、フィブラ、革帯用の鷲頭形バックルがある。

 

6.スラブとキエフ=ルーシ(414世紀)

 黒海からバルト海にまで領域を広げていた強国キエフ=ルーシの製品は、派手で優雅な点に特徴がある。

この展覧会では、1113世紀初の興味深い作品として、金製のコルトと垂飾、銀製の首輪と首飾り、胸飾り、祭儀用の十字架などを展示している。

 

7.ウクライナの装飾美術(1619世紀)

 その後、近代に至るまでの流れを様々な資料によって紹介。

 

 

☆ゴリュトス(弓矢入れ)(スキタイ 前4世紀)

本来は、後で紹介する胸飾に描かれているように弓矢を入れ、反時計回りに90度回した向きで腰に吊るして使うものだが、模様はこの向きで描かれている。

中央に描かれた物語の内容はハッキリしないが、吊り手や外周にめぐらされたグリフォンや動物闘争紋はスキタイ独特の文様。

こうした文様は、時代が下るにつれ徐々に省略が進み簡素になるが、この作品に精緻で動物に力強さが感じられる。大きさもさることながら、作品の細部にいたるまで丹念に作りこまれた優品。

 

☆猪頭付き剣と鞘(スキタイ 前4世紀)

 様々な動物が争う動物闘争紋が描きこまれている。表現もゴリュトス同様、やや記号化が進んでいるが、逆に描かれた動物は適度な省略によって力強さが強調されており、作者の高いセンスと技量を感じさせる。

 

☆胸飾り(複製)(スキタイ 前4世紀)

 いまやスキタイを代表する名品として世界中に知られる作品だが、それだけに本物が国外へ出品されたことは無い。

これはレプリカだが、本物を直に見たいと望む諸外国のファンを満足させるために作られたもので、本物と寸分たがわぬ精巧なもの。

スキタイ文化を海外に紹介するため、過去数度のスキタイ展がアメリカなどで開催されているが、そのときの「顔」も、このレプリカであった。

しかし、この作品を見るために長蛇の列ができたといういわく付きの作品である。

実際、描かれた場面などを細かく見ていくと、実に様々な物語が展開していて、描かれた世界に引き込まれるほどだ。

 

☆イルカ型フィブラ(安全ピン)(サルマタイ 前1~後1世紀)

 サルマタイの遺物だが、黄金の頭と尻尾をつなぐ胴体を水晶で作らせるなど、注文主の感性が感じられる逸品。

フィブラとはマントやローブを肩で止めるための安全ピンのようなものだが、装飾性の高いブローチのような使い方だったようだ。

 

☆メダイヨン「復活」 (ロシア正教 18世紀)

 メダイヨンとは本来、記念硬貨など大型のメダルを指す言葉だが、銀にエナメルで彩色されたこの作品では「大きなコインのような」の意味で使われているようだ。

作品名の復活は福音書に描かれた復活の場面を表したもので、儀礼用具の装飾に使われたものだという。小さいながら大変絵画的な魅力を持った作品だ。

 

スキタイ黄金美術の素晴らしさにくらくらしてしまいそうな豪華な展覧会である。

 

■「ウクライナの至宝展 スキタイ黄金美術の煌めき」展示図録は大変しっかりした内容で、読み応えがある。

 

○「スキタイ王侯の葬儀-トウスタ=モヒーラ古墳を例にして-」 林 俊雄(創価大学文学部教授)

   ○図版ページ(60)

 1.キンメリオイ時代(前9~前7世紀初)

  2.スキタイ時代(前7~前3世紀)

  3.サルマタイ時代(前2~後4世紀)

  4.黒海北岸のギリシア系古代国家

  5.中世の遊牧民(414世紀)

  6.スラブとキエフ=ルーシ(414世紀)

  7.ウクライナの装飾美術(1619世紀)

  ○年表

   ○参考文献

   ○作品リスト 

 

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   あて先 :  loewy@jg8.so-net.ne.jp

   件名:展覧会名と会場名

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   発送をもって当選と代えさせていただきます。

 

 

この展覧会は、

平成23121日~平成24226日 ソウルアートセンター から始まり、

アジアを巡回する。

http://www.sac.or.kr/eng/program/view.jsp?seq=10880&s_date=201202137

平成24317日~57日 山梨県立博物館

http://www.museum.pref.yamanashi.jp/3nd_tenjiannai_11tokubetsu005.htm#gaiyou

 

なお、この後 以下に巡回する。

シンガポール国立博物館

平成24531日~99日 

http://www.nationalmuseum.sg/ExhibitionDetail.aspx?id=68&cat=2

 

 ちなみに筆者は、先日シンガポールに行って来たのだが、この展覧会を大々的に宣伝していた。国立博物館は2006年にリニューアルオープンした際に訪れたが、大変美しいコロニアル建築の美術館である。今までは常設展が主であったが、このような特別展を開催するようになった。

また、マリーナベイサンズのアートサイエンス美術館では、アンディー・ウォーフォール展が開催されていた。2014年に東京に巡回する予定。

シンガポールは、今や芸術においてもアジアをリードするようになって来ている。

http://www.marinabaysands.com/Singapore-Museum/

 

大阪歴史博物館

平成24915日(土)~1125日(日)

http://www.mus-his.city.osaka.jp/


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五浦六角堂再建記念   五浦と岡倉天心の遺産展 [美術館  ARTNEWS アートニューズ]

五浦六角堂再建記念

 五浦と岡倉天心の遺産展

横山大観から、下村観山、菱田春草など、

 日本近代絵画史上に残る作家を一堂に。

 岡倉天心写真.jpg

                   岡倉天心

アメリカで最も古い美術館の一つに数えられるボストン美術館。

奇しくも東京国立博物館で「特別展 ボストン美術館 日本美術の至宝」が開催中である。

http://www.boston-nippon.jp/boston/

岡倉天心は、明治37年(1904)にはこのボストン美術館に迎えられ、後に中国・日本美術部長として「アジアはひとつ」のスローガンのもと、東洋の美術品の体系的な収集に力を注いだことで有名。

 東日本大震災は、北関東地方にも大きな被害をもたらした。

なかでも、岡倉天心が建設し、活動の拠点としていた、北茨城市五浦の六角堂の滅失は、人々に大きな衝撃を与えた。

五浦.jpg

天心が創設した日本美術院の第一部(絵画)が明治39年に五浦に移されると、横山大観、下村観山、菱田春草、木村武山らは、この地に移り住み制作活動に没頭。

日本近代絵画史上に残る傑作を生み出している。

現在、地元では、茨城大学を中心に、六角堂再建の取り組みがなされ、平成244月17日に竣工式を迎え、28日から一般公開されている

五浦にとって歴史上重要な建物であり、その再建が震災からの復興のシンボルとなる六角堂、そして岡倉天心の足跡をたどることで、震災からの復興と文化財保護をアピールする展覧会が、日本橋髙島屋で始まった。

第1章       岡倉天心の生涯

第2章       岡倉天心の理想を継いで

第3章       甦る五浦の六角堂

3部構成

1  では、岡倉天心の文部省辞令や書簡、ボストン時代の岡倉天心の愛用品、

ボストン美術館のキュレーター承認通知書、天心直筆の英文筆記体による「安宅」や「小敦盛」など、珍しい品々が並ぶ。

達筆でわかりやすい英文筆致には、彼の実直な性格が表れている。

特に筆者の目を引いたのが、イザベラ・スチュワート・ガードナーから五浦の天心に宛てた国際郵便で送られた手紙である。

イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館の創設者であるイザベラと天心の私的な交流があった、貴重な資料といえよう。

筆者がボストンに約一ヶ月滞在していた時、何度もこの美術館を訪れたことがある。

ギャラリーは15世紀ヴェネツィアの大邸宅を模してデザインされており、庭園が美しく

のんびりできる。

この美術館は、ヨハネス・フェルメールの『合奏』を購入したのを始めとし、(後日盗難)ティツィアーノの『エウロペの略奪』など名作揃いである。

ジョン・シンガー・サージェントが描いたイザベラの肖像画が有名である。ちなみに

ロンドンのセント・ポール大聖堂地下に彼の墓がある。セント・ポール大聖堂は、1981年にチャールズ王太子とダイアナ元妃の結婚式が行われた場所である。

西洋美術に造詣が深いイザベラが、日本美術のスペシャリスト、天心と交流を持っていたことは極めて興味深い。

ただし、イザベラは天心から美術品を購入はしなかったという。

この展覧会は、岡倉天心の名前を知っていても、詳細は知らないという人にもわかりやすく展示されており、見ごたえ充分。

木村武山が描いた「彩色杉戸絵」は、茨城出身の実業家、内田信也邸のために描かれた襖絵である。

松原の裏に富士山を配したダイナミックな絵は、その規模と共にインパクトを与える。

日本の伝統的な富士図を踏襲しながらも、部屋の空間を大胆に活かしている。

内田邸は、阪神淡路大震災で被災した。が、この「彩色杉戸絵」は生き残った。その後、茨城県の美術館に預けられていたが、昨年、東日本大震災に遭う。

しかし、この二つの未曾有の震災に遭遇しながら、この「彩色杉戸絵」は、奇跡的に乗り越え、この展覧会を飾っている。

来年、映画「天心」が完成する予定であるとのこと。こちらも期待が持てる。

また、図録もしっかり作りこまれており、弟子の横山大観から、下村観山、菱田春草などの作品が、収められている。詳しく解説が書かれているので、まだ知らぬ天心に会えるようだ。

東京国立博物館の「特別展 ボストン美術館 日本美術の至宝」を訪れる前に鑑賞することをお勧めする。

期間: 201259日(水)→ 28日(月)

場所:日本橋髙島屋8階ホール

■開場時間:午前10時~午後8

 ※最終日は午後5時閉場

 (ご入場は閉場30分前まで)

 ■入場料:一般800(600) /

  大学・高校生600(400) / 中学生以下無料

 ■主催:「五浦と岡倉天心の遺産展」実行委員会(茨城大学、NHKサービスセンター)

            日本経済新聞社

 ■後援:公益財団法人 日本美術院

 ( )内は団体10名様以上の割引料金。

 ※当催については、「障害者手帳」をご提示いただいたご本人様、ならびに、ご同伴者1名様まで入場無料。

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琳派展ⅩⅣ生誕250年記念展  酒井抱一と江戸琳派の全貌 [美術館  ARTNEWS アートニューズ]

琳派展ⅩⅣ生誕250年記念展

酒井抱一と江戸琳派の全貌

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酒井抱一「夏秋草図屏風」 重要文化財  東京国立博物館  

Image:TNM Image Archives  Source:http://TnmArchives.jp/

5月2日~13日

 将軍家の信任厚き譜代大名家の御曹司にして、江戸後期を代表する絵師の一人・酒井抱一(ほういつ)。

その稀有な才人の生誕250年という記念の年を迎えて、大規模な回顧展が細見美術館で開催されている。

名門譜代大名家の次男として江戸に生まれた抱一(忠因)。

文芸を重んじる酒井家の家風は忠以、忠因の兄弟を文雅の道に通じた風流人に仕立てる。

宗雅(そうが)の号を持つ忠以は茶人、俳人として活躍し、抱一も兄の影響を受けながら狂歌や浮世絵などに親しみ、作品を残している。

忠以没後に37歳で出家した抱一は、その頃から尾形光琳らが京都で築いた琳派の作風に心酔する。

光琳の作品に強い感化を受けながら、より洗練された繊細で優美な世界を追求した抱一は、「江戸琳派」と呼ばれる新様式を確立するまでになる。

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酒井抱一「八橋図屏風」 出光美術館

4月10日~22日 

四季の自然を軽やかに、しかも的確にとらえた花鳥画は風趣に富み、代表作「夏秋草図屏風」の類いまれな描写力から生み出された抒情的世界は見る者の心をつかんで離さない。

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酒井抱一「秋草鶉図屏風」重要美術品 山種美術館

4月10日~30日

後半生を画家として過ごした抱一。

その画風は宗達、光琳ら、伝統的な京都の琳派に強く憧れながら、江戸後期らしい新たな好みや洗練を加えており、近年では抱一の確立した新様式を「江戸琳派」と称している。

この展覧会では、浮世絵に始まる抱一の琳派傾倒以前の初期作から、最も得意とした華麗で写実的な花鳥図の数々、出家後に手掛けた仏画の優品など、抱一の多岐にわたる作品を展示。

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酒井抱一「月に秋草図」MOA美術館

全期展示

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酒井抱一「四季花鳥図巻」(部分)東京国立博物館

Image:TNM Image Archives  Source:http://TnmArchives.jp/

 

5月2日~13日

また抱一の有力な弟子、鈴木其一は、姫路藩士として抱一に仕えたが、斬新な構成と卓越した筆致によるモダンな趣が魅力の作家。

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鈴木其一「道成寺図凧」 個人蔵

4月10日~30日

 

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酒井抱一「青面金剛図」 細見美術館

5月2日~13日

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鈴木其一「夏秋渓流図屏風」(左隻)根津美術館

5月2日~13日

池田孤邨を始め、百年以上にわたる江戸琳派の活躍の軌跡も辿る。

総点数 約130点。

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池田孤邨「百合図屏風」遠山記念美術館

4月10日~30日

 ※本展は3期に分かれて展示。そのため、各期の出品作品が大きく異なるため、注意。

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酒井抱一「白蓮図」細見美術館

4月10日~22日

 今までの展覧会では、絵師としても抱一が注目された構成であったが、今回の展覧会では、元祖デザイナーズブランドの確立者としての抱一の取り上げ方が斬新で、時代を先取りしていた抱一の一面を探ることができる。

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酒井抱一 下絵・原羊遊斎 銘

「蔓梅擬目白蒔絵軸盆」東京都江戸博物館

全期展示

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酒井抱一 下絵・原羊遊斎 銘

「瓢箪蒔絵盃台」個人蔵

全期展示

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酒井抱一 「十二ケ月花卉図豆画帖」(部分)個人蔵

全期展示

 また、遊女を見受けした抱一。抱一が絵を描き、新妻が書をしたためる。二人で力を合わせていけば、乗り越えていける、そんな二人の合作の掛け軸が、展示してあったことも抱一の人間性に触れられる大変いい機会である。

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酒井抱一「遊女と禿図」出光美術館

4月10日~22日

抱一をまとめた本が今まであまりなかったが、今回の展覧会の図録は、細見美術館の上席研究員・岡野智子氏らが渾身の力を込めた力作。

よくまとまった図録であり、手元に置いておきたい一冊である。

この展覧会では3期に分かれて展示されるため、見逃した出品作品はぜひ図録で見ていただきたい。

待ちに待った注目作品「夏秋草図屏風」は、ただ今展示中。

即行かれることを強くお勧めする。

ぜひ、お見逃しなく!

2012年4月10日(火)~5月13日(日)

前期:4月10日(火)~22日(日)

中期:4月24日(火)~30日(月)

後期:5月2日(水)~13日()

主催 細見美術館 京都新聞社 毎日新聞社

休館日 4月16日(月)・23日(月)・5月1日(火)

開館時間 10時~18時(入館は17時30分まで)

入館料 一般1000円(800円) 学生800円(600円)

    ※( )内は20名以上の団体料金

会場 細見美術館 京都市左京区岡崎最勝寺町6-3 TEL075-752-5555

   http://www.emuseum.or.jp

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